トハは3DCG未経験の社会人から、CGの専門学校を経て3DCGデザイナーになった人です。
しかも、ゲームを作る人になりたいという思いを、中学生のころからずっと持ち続けていた人でもあります。
25歳で念願叶ってゲーム会社の3DCGデザイナーになったわけですが、その6年後、お世話になったゲーム会社を辞めて転職する運びとなります。
なりたくてなりたくてなったはずなのに、ゲーム会社の3DCGデザイナーをなんで辞めたのか??
今回はちょっとそのことについて書いてみようと思います~
タイトルのとおり、やりたいことをやるために辞めた話なので恨み節とかはありません^^
最大の理由は「リーダー業や管理の仕事が多くなってしまったから」
見出しでもう話が終わっちゃいそうですが、最大の理由はこれです。
チームリーダーを任されることが多くなり、仕事の大半が管理業務になってしまったから。
管理業務とはつまり、打ち合わせに出席したり、チーム全体のスケジュールを作ったり、チームメンバーが作成したものをチェックしたり、そういう系の仕事のことです。
そしてトハは、そういう系の仕事をとてもニガテとしています。
ニガテとしている人にそういう仕事が回ってくるのはおかしいと思うかもしれないですが、トハの勤めていたゲーム会社は総勢40名ほどの小さな会社です。
少人数の会社に長く在籍していると、リーダー的な役割を任されることも自然と増えてきます。
そうやって、在籍年数が4年を過ぎたあたりから管理系の仕事が増えていき、ふと気が付くと
あれ?今日って1回もmaya起動してなくない?
みたいなことが起きるようになってきたんですね~
トハがゲームを作る人になりたかったのは、「ゲームが好きで、自分の手を動かしてなにかを作ることが好きだったから」です。
ゲームの3DCGを作ることは、トハが1番やりたかったことです。
だから3DCGデザイナーになれたときはほんとにうれしかったし、仕事は楽しかったし、自分の作ったゲームが世に出てたくさんの人に遊んでもらえたときは感動もしました。
でもなぜか、会社に長く在籍して3DCGデザイナーとしての経験を積んでいくと、3DCGを作れる時間がだんだん減ってきてしまったんです。
ん?これはトハがやりたかったことができなくなってきてるんじゃないか?
チームリーダーを任せてもらえることには感謝しかないけど、自分がやりたかった仕事とはちがうんじゃないか?
そういう思いがだんだん強くなってきて、もっといろいろ作りたいな…モデリングもっと上手になりたいな…みたいなことをもんもんと考えた結果。
6年務めたゲーム会社を退職し、新しい会社へ転職する道を選ぶことになりました。
転職先では「給料低くていいのでリーダーとかはやりたくない」宣言
転職して次の勤め先となった3DCG制作下請け会社では、トハは事あるごとにこんなことを言っちゃってました。
できるだけリーダーとかはやりたくないです。自分の手を動かしてものを作る仕事がしたいです。
中途採用でやって来て、作業だけやってたいなんて言うのはけっこうなワガママかもしれん…と思いつつ。でも前の勤め先を退職した理由は、入社面接でも正直に話していますからね。
幸いなことに転職先の会社は、可能な限り社員の希望する仕事を担当してもらおう、という思想を持った会社でした。
この3DCG制作会社に勤めた4年半の間、トハは本当にリーダー的なことを1回もやっていません。
純粋にいい3DCGを作ることだけに頭を悩ませ、手を動かすことができたありがたい時間でした。
ただし、3DCGを制作しながらリーダー業もこなすデザイナーと比べれば、お給料には差が出ます。求められる仕事の内容に応じて、受け取る対価が変化するのは当然あることです。
でもま~。
自分の人生にぜったい必要なことを3つ挙げるとしたら?って面接で聞かれた話という記事でも書いていますが、トハはもらえるお金の額よりも仕事の内容に重きを置く人です。
なので、「管理業務やりたくないす」という話を社長にして、「つまり給料は低くてもいいからリーダーはやりたくないということ?」と確認されたとき、こう答えてます。
そうなんです~っ!
人より5倍早くて5倍上手にCGが作れるような、超絶プロフェッショナル技術を持っている場合はまたちがうかもしれません。
でも世間一般的には、制作だけでなく管理業もこなすほうがお給料は高くなりますのでね~
管理業には関わらずただもくもくと手を動かし続ける3DCG職人…
この感じは非常にトハの気質に合っていました^^
チームリーダーをやらせてもらった経験は本当に大きな財産!
ただ今になって思うのは、
ゲーム会社でチームリーダーの仕事を経験させてもらったことは、自分にとって本当に大切な財産になったということです。
特に、ゲームに登場する各々のステージを監督する役目(ステージディレクターと呼称してた)を任せてもらえたことは大きかったです。
ステージのコンセプトアートを作って、目指したい姿を明確にして、チームみんなでその姿を目標にして作り上げてく、そういう制作過程を実際に経験できたのはすごく勉強になりました。
もしこの経験がなかったら、いまひとりでゲーム作ろうなんて考えにはならなかったと思います。
………
ほんとはね~。
トハは周りを引っ張ったり、人に指示を出したりというのはトコトン向いてない人間です。
ただトハは運がよかったことに、3DCGデザイナーになる前に働いていた会社で、お手本にできる優秀な先輩や上司をたくさん見ていました。
もし万が一自分がチームを率いる立場になったら、この人の仕事のやり方をマネをしよう。
そう思える人がいてくれたので、ゲーム会社でリーダーやっていたときは理想のリーダーのマネをしながらなんとかやっていました。
結果的にはそれがうまい感じにいって、その後もリーダーが回ってくるようになっちゃったけど、トハとしては前職の経験のありがたさを噛みしめられたことでした。
それと、あともうひとつリーダーやってみて分かったことがあります。
ゲームの総監督から「ステージのディレクターやってくれない?」と言われたとき。
Σえっ!いやでもトハは技術的なことも詳しくないし経験もないですし…と気後れして答えたら、
「そういうことは周りのみんなでサポートするから気にしなくていいんだよ」
と言われました。
そっか。
別にリーダーがチームで1番上手にCGを作れる人じゃなくてもいいのか。
自分がわからないことは、自分よりわかってるチームメンバーを頼ってもいいんだな~って。
そう思えるとちょっと肩の荷が下りてラクになりました^^
3DCGが上手に作れることと、リーダーとしてチームをまとめていくことは、ぜんぜん別の種類のものです。この2つは必ずしもイコールにはならない。
そういうことに気付けたのも、トハにとっては貴重な体験でした。
でもやっぱり自分の手を動かしてものを作ってるのが好きだ~
ま、そうは言ってもやっぱりトハは管理業務がニガテです。
実際に自分の手を動かして、キャラのモデリングとかをやっているのが1番たのしいです♪
そもそもトハは人と喋るのがすごいニガテなんですよ~引きこもり気質というか。(文章は考える時間があるのでよい^^)
3DCG制作会社に行ってたとき、今日は誰にもチェック受けなくていい、誰とも会話しなくて大丈夫、そういう日のトハは朝からものすごく健やかにのびのび仕事していましたね~笑
おわりに:やりたいことができるということは幸いです
トハが会社の様々な管理のことに我関せずで作業だけしてるとき、会社の他の誰かがリーダーであったり、営業であったりのいろいろな仕事をやってくれていました。
自分のやりたいことができる環境というのは、実はものすご~く恵まれてます。
もしかしたら周りの人たちが、やりたくないことも我慢してやってくれてるから自分は不満がないのかもしれない。
あるいは逆に、自分ばっかりが我慢して、やりたくないことも一生懸命がんばってやってる人もいるかもしれません。
大勢の人が関わりあう場所では、自分のやりたいことだけをやっていくのは難しいことです。
でももしそれができているなら、周りにはいっぱい感謝しないとですよね。
そしてもしできていないなら、少しでも自分の希望に近づけるようにしていきたいですよね。
今もまたトハは、やりたいことをやるためにひとりぷらぷら自由にやってます。
これってめちゃめちゃありがたいな~!
トハを取り巻くいろんなことに感謝しながら、これからも地道にやっていきたいと思った次第です><
がんばるば
…この記事を読んでいる人の中に「自分のやりたいことってなんだろう?作りたいCGってどんなだっけ?」って思っている方がもしいたら、一度こちらの記事も読んでみてほしいと思います。
3DCGを作る動機は人それぞれ、自分に合った3DCGとの距離感や目的を見失わないようにしたい~
コメント一覧
トハさんがYouTubeで解説動画を上げたりする様な予定はありますか?
オニオンさん、コメントありがとうございます。
ご質問の件ですが、トハがyouTubeに解説動画等をアップする可能性はかなり低いと思います~そもそも喋るのはニガテだし、動画編集の技術もないため動画はハードルが高いです^^;
今後もし、動画でなければ伝えられないことを伝えたくなったら考えるかもしれないですが、いまのところはブログ・文字をメインにしていこうと思っています。
よければまた見てやってくださいね~
トハさんのコメントを読んでいて、自分も半ばあきらめかけていた3Dモデラーへの夢をもう一度持つことができました
ありがとうございます
村田さん、コメントありがとうございます~
こちらこそ読んでいただいてありがとうございます!
トハのブログが、村田さんにとって良いきっかけとなれたのならとてもうれしいです^^
村田さんのこれから進む道が、充実したものとなるよう願っております。