
ゲーム会社の3DCGデザイナーになってから6年くらい経ったころ、トハは新しい勤め先を探すべく転職活動をしていました。
3DCGは同業他社への転職はやりやすい、なんて言葉はうそだったんじゃと思うほどけっこうたくさんの会社に応募したトハですが、ある日とある会社の二次面接に呼ばれることになります。
この記事は、実際にその二次面接であった話です。
体験談をもとにしたトハ自身の考えを書いていますが、
もし自分だったらどう答えるのか?って考えてみると、ちょっとおもしろいかもしれません~
それは3DCG制作会社の採用二次面接でのこと

採用面接ってのはいつだって緊張します。
しかも二次面接で相手は会社の役員さんです。トハはめちゃ緊張していました。
面接に呼んでくれた会社の役員さんは、フレンドリーな感じもありましたが、質問内容はどこか個性的なものが多かったように思います。
などなど。
面接で必ず聞かれる志望動機とか以外では、こんな感じのことを聞かれました。
そんな中でも強烈に印象的だったのが、この質問です。
「自分の人生においてこれだけはぜったいに外せない、ということを3つ挙げるとしたら?」
自分の人生においてぜったい外せないことを3つ挙げるとしたら?

それまでも予想外の質問ばかりであたふた気味のトハでしたが、まさか会社採用の二次面接でこんなことを聞かれるとは!
自分の人生に外せないもの…??
や、正直考えたことがなかったんでぱっと思いつくはずもなく、二次面接中に完全にフリーズしてしまうトハですよ。
哀れなトハを見かねた役員さんが、「なんでもいいですよ、例えば家族とか趣味とかそういう…」と助け舟を出してくれます。
頭が真っ白になってたトハですが「家族とか趣味とか」という言葉を聞いて、あっそんな感じでもいいのか?とようやく頭が回りだします。
そうしてトハは、自分の人生に外せない3つのことを、意外にも答えることができました。
トハはこう答えました。
- 家族とか友達とか好きな人たちが周りにいること
- 好きなゲームしたりしてたまに遊べること
- 好きな仕事ができること
人生に必要な3つのことは人によって全然ちがう

その質問のインパクトが強すぎて、そのあと面接でなにを聞かれたかはまったく覚えてません。
面接が終わってからもしばらく抜け殻になってましたが、ちょっと元気になってきたら、とにかくその質問のことをだれかに話したい!となって友達に話してみました。
話をすると質問に答えてくれた友達もいて、そして答えはみんな全然ちがいました。ストレートにお金という答えもあれば、旅行にいくこと、おいしい食べ物、という答えもありました。
あたりまえですが、「人生においてぜったい必要なもの」は人によってちがいます。
その人にはその人にとって必要なものが、自分には自分にとって必要なものが、それぞれにある。
「自分の人生においてこれだけはぜったいに外せない、ということを3つ挙げるとしたら?」
この質問をされなかったら、わざわざ自分の人生に必要なものとか考えたりしないと思います。
でも、考えたことがなかったとしても、だれしも無意識下には存在してるのかもしれません。
だからトハもたぶん、面接で聞かれて答えることができたんだと思います。
人生に必要な3つのことは自分の道しるべになる

そんな訳で、予期せぬ場面で人生に必要なことを考えることになったトハですが、とっさに答えたわりにはこれが自分でも妙にしっくりきました。
それまで考えたこともなかったのに、人生に必要な3つのことを言葉にしてみたら、「なるほど、そうだったんか」とストンと腑に落ちたんですね。
トハはこれまでに仕事先を変えたことが3回ありますが、思い返してみると、その行動を起こすのはいつも「好きな仕事ができないとき」でした。
いまもむかしも、結局トハが楽しく生きていくのに必要なのは、これだけなんだろうと思います。
- 家族とか友達とか好きな人たちが周りにいること
- 好きなゲームしたりしてたまに遊べること
- 好きな仕事ができること
いやいや、これだけで生きれる訳ないやん生活するにはお金が必要でしょ、ってなると思います。
確かにお金は、誰にとってもぜったい必要なものです。
でも、必要な量は人によってちがいます。
トハが楽しく生きるために必要なお金の量は、好きな人たちと一緒にいられて、たまに好きなゲームを買って遊べる、そういう暮らしができるくらいの量です。
その暮らしができる量のお金を、好きな仕事で賄うことができたら、もう言うことなしなのです。
自分の人生においてぜったい必要な3つのこと。
自分の進路や将来の選択に迷ったとき、これが自分の道しるべになる、といまのトハは思います。
将来への不安なんて誰でもあるし、どんなにがんばっても消えたりしないです。でも自分の人生にぜったい必要なことが3つくらいに絞られていたら、けっこうシンプルに生きられる気がします。
人生に必要なことは人によってちがうから、他のだれかと自分を比較しても、あんまり意味がないことにも気付きます。
道しるべにするのは、自分の人生に必要なものは満たせるか?守れるか?それだけでいい訳です。
ま、人生ながいですから必要な3つのことが入れ替わったり、優先順位や状況がかわることもあると思います。自分や家族が病気になったりして、突然大金が必要になる可能性だってあります。
トハもこの先どうなるのかぜーんぜん分かってないですが、とにかく今はできることからちょっとずつやってみようと思っています。
トハの道しるべは、漠然としているようでけっこうハッキリしていますしね^^
おわりに

二次面接がとっても印象的だったこの3DCG制作会社は、しばらくしてトハの3つめの勤め先になりました。
例の役員さんともしばらく一緒に仕事をしていましたが、その方はトハが入社した2年後、家業を継ぐために会社を退職されました。
きっとその方自身の道しるべに従って、自分のすすむ道を選択されたんだと思います。
転職活動中、なかなか次の勤め先が決まらなかったトハはけっこう落ち込んだりもしましたが、結果的にはそれでよかったと思っています。
だって早々に転職できていたら、この会社に応募することも、採用面接でこんな質問をされることもなかった訳です。
きっとそういう”縁”だったんだろうと、トハは良いように考えています。
「自分の人生にぜったい必要な3つのこと」を考える機会をくれた、この会社や役員さんとの出会いに心から感謝したいと思います。

ほんとに!
トハの勤め先遍歴については、トハのプロフィールにあるので知りたい方は見てみてください~
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