「ゲームの3DCGを作るデザイナー」といっても、その仕事内容にはいろいろあります。
別の記事でも、ゲーム系CGデザイナーの仕事内容と呼び方まとめというのを書いていますが、今回はデザイナーの職種による仕事のちがいではなく、
会社の種類によってちがう3DCGデザイナーの仕事内容について、書いてみたいと思います。
トハ自身、小さめゲーム会社から→小さめ下請け会社に転職した際、会社での仕事内容がけっこうちがってておどろいた経験があります。
こういうちがいって実際に働いてみないと分からないし、話す機会も聞く機会もなさそうなのでせっかくだしまとめてみるかな~と思った次第です^^
主にはトハが実際に勤務した経験のある、「ゲーム開発会社」と「3DCG制作下請け会社」、それぞれでやっていた仕事の話になります。
経験談1:ゲーム開発会社の場合
まずはゲーム開発会社での仕事についてです。
トハが勤めていたゲーム会社は、いわゆるデベロッパーといわれるところです。
ただ、トハが勤務してたゲーム会社は自社タイトルのゲームも出していたので、デベロッパーの性質が強いけどパブリッシャーの側面もある、という会社でした。
そんなゲーム開発会社において、トハが3DCGデザイナーとしてやってた仕事の特徴をまとめるとこんな感じになります。
- 作るものの仕様が最初からきっちり決まってることは少ない
- 作るもののコンセプトやデザインを考えるとこから始める
- スケジュールは長期スパンで決まってて要所要所に締め切りがある
挙げた3つの特徴について、順番に見ていきます。
①作るものの仕様が最初からきっちり決まってることは少ない
なんといってもまずはこれです。
最初から仕様が決まってることは少ないし、決まってた仕様もあとで変わることがよくある。
ゲームの仕様を決めるのは主にプランナーの仕事です。どういう遊びのゲームにするか、エネミーの数や種類をどのくらいにするか、ステージの広さはどのくらいがいいか…
こんな風にプランナーがゲームの仕様を決めてから、そのゲームを実現するために必要なキャラクターやエネミーのモデル、背景モデルなどを3DCGデザイナーに依頼するのが一般的な流れです。
でもゲームの仕様って、いきなりそんなにきっちり決められるものじゃなかったりします。
特にトハが勤めていたゲーム会社は、”飛行機は飛ばしながら作る”を地で行く感じの開発スタイルだったので、作るものの仕様がきっちり決まっていることは少なかったです。
じゃあ3DCGデザイナーたちはどうやってモデルやモーションを作るのかってことですが、トハの場合はプランナーからその都度お願いされる感じでやっていました。
例えば、「ゲーム内にコレコレこんなしくみを入れるためにコレコレこんなモデルが必要なので作ってほしい」と、プランナーから口頭で依頼されて作る…とかですね~
作ったモデルをゲームに実装してもうまく動かないときなどは、デザイナーとプログラマーで直接相談し、3Dモデルのデータ構造について決めることもあります。
それからゲームの開発では、仕様が途中で変わったり消えたりすることもよくあります。
1か月かけて作った3Dモデルが仕様ごと消えて、そのままお蔵入りになるなんてこともありました。
こんな感じで、仕様はきっちり決まってないのが普通だし、あとから変わることもよくあるというのがゲーム会社時代のトハの感覚でした。
②作るもののコンセプトやデザインを考えるとこから始める
次にこれです。
作るもののアイデアを出したり、コンセプトやデザインを考えることも3DCGデザイナーの仕事。
これは、小規模なゲーム開発会社だったからゆえの特徴だと思います。
3DCGデザイナーの仕事が完全に分業されているような、大きなゲーム会社ではあまりないことかもしれません。(※大規模ゲーム会社の実情はトハには分からないので想像です。)
トハが勤めていたゲーム会社は総勢40人くらいで、そのうちの約半分がプログラマー、残りの半分がプランナーとデザイナーでした。
デザイナーがぜんぶで10人いるかいないかくらいの規模だったので、仕事は分業されていません。
コンセプトアートを描くのも実際に3DCGを作るのも、同じデザイナーがやったりしてました。
例えばディレクターから「ゲーム内に入れたいあるキャラのモデルを作って」と言われたら、キャラの見た目の方向性やデザインを、考えるところから3DCGデザイナーの仕事がスタートします。
そのキャラのゲーム的役割は決まっていたとしても、見た目は決まってないことが多いからです。
デザインを考えるといってもデザインの決定権がデザイナーにある訳ではないので、やることは例えば次のような感じになります。
- Step1
まずはアイデア出し!ラフデザインを3案くらいは描いてみる
- Step2
ディレクターにラフをチェックしてもらって意見を聞く
- Step3
出した3案にピンとくるものがあればその案を展開、なければStep1へ戻る
- Step4
ディレクターがピンときた1案から展開したラフデザインを2~3案描いてみる
- Step5
再度ディレクターにチェックしてもらい意見を聞く
- Step6
出した案にコレ!というのがあればその案を詰める、なければStep4へ戻る
- Step7
コレ!というデザイン案を詰めてデザイン画を描く
- Step8
再度ディレクターにチェックしてもらう
- Step9
デザインOKが出ればモデリングへ、NGならば修正してstep8へ戻る
※ラフデザインを描く代わりに、ラフモデルを作ってチェックしてもらう場合もあります。
こんな感じで、作るもののアイデアを出したりデザインを考えたりするのも、3DCGデザイナーの仕事のうちという風になっていました。
これはモデリングに限った話ではなく、モーションやエフェクトの制作、UIの見た目や演出を制作するときにも当てはまります。
プランナーの方でだいたいの方向性を決めてくれているときもありますが、決まっていない場合はデザイナーが各自で考えて案を出したりしていました。
③スケジュールは長期スパンで決まってて要所要所に締め切りがある
3番目はこれです。
日々のスケジュールはかっちり決まっていない、けど要所要所に厳守すべき締め切りがある。
この守らないといけない締め切りのことをマイルストーンと言ったりします。
マイルストーンから逆算してなんとなくだいたいのスケジュールは決めますが、開発スタッフそれぞれの日々の仕事スケジュールが、細かく決められている訳ではないです。
もしかしたら日々きっちりスケジュールを決めたうえでゲーム開発している会社もあるかもですが、トハが勤めてた会社ではスケジュールはあってないような感じでした。
仕様の変更でスケジュールが変わることもよくあったし、往々にしてゲーム開発というのはスケジュール通りに行かないものだったりするので…
ということで、ゲーム会社在籍中のトハは、スケジュールをそこまで意識してはいなかったです。
開発プロジェクト自体がだいたいいつもスケジュールから遅れ気味なことが多く、スケジュールがあってもなくてもいつも忙しいことには変わりない、って感じでしょうか~
ただマイルストーンが近づくにつれて忙しさも加速するので、ロム提出の1か月前くらいになるとクランチという、「原則みんな土曜日も出勤」のような勤務体系になることもありました。
所感:これぞまさにゲーム開発~ゲームを作るために必要なものや流れがわかる
小さめながら自社タイトルの開発もしていた、そんなゲーム会社に勤務したトハの所感です。
- これぞまさにゲーム開発!のイメージ
- 1本のゲームソフトがどうやって形になっていくのか知った
- チームで協力してやる仕事という感じが強い
- 仕事するにはプログラマーやプランナーとの相談が不可欠
- アイデア出しからデザインOKをもらうまでの過程が1番大変
- 仕事内容は広く浅く、身に付く知識や技術も広く浅く
小さめの会社だったからよりこの感じが強かったのかもしれませんが、とにかく「チームで協力して一緒にゲームを作り上げている」という感じがありました。
プランナーやプログラマー、他のデザイナーと毎日なにかしら仕事の相談をする必要があります。
おかげで職場はいつもだれかの声が聞こえてて、わりとにぎやかな毎日でした^^
また、デザイナーの人数も少なく仕事が完全な分業制ではなかったので、あるときはモデリングでまたあるときはUI制作だったり、同時に兼業でいろんな仕事を担当していることもありました。
そんなこんなで、「ゲームを1本開発するために必要なあれやこれや」の仕事の知識を、広く浅く満遍なく経験できたということが、トハにとってはおもしろくすごく勉強にもなりました。
ゲーム会社でのこの経験がなかったら、いまひとりでゲーム作ろうなんて考えに至らなかったと思います。ゲーム作りのひと通りの流れを知っていたから、自分でもやってみようかと思えました。
一方で、広く浅くな仕事内容だったために、ひとつのことに特化して詳しくなったり、3DCGに関する特定の技術が格段に向上したりするようなことはなかったと思います。
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ちなみにですが、ゲーム開発においてデザイナーの仕事というのは1番早く終わります。
ゲーム完成前のあるタイミングになると素材データの締め切りが来て、デザイナーは新しいデータをゲームの中に入れられなくなるからです。
そうすると修正やブラッシュアップのためのデータ差し替えだけになり、ゲーム開発はまだ終わってなくてもデザイナーの仕事はだんだんヒマになります。
そういうときのデザイナーがなにをやるかは会社によって様々だと思いますが、トハの会社ではデザイナー全員ゲームのテストプレイをしていました。(バグを探す人手は多い方がいい。)
テストプレイも立派な仕事なのでけっこう大変なんですが、毎日やり続けてるとそのゲームやるのがめっちゃうまくなってきます^^
こんな経験ができたのも、トハ的にはとてもよかったです~
経験談2:3DCG制作下請け会社の場合
それでは次は、3DCG制作下請け会社での仕事ついてです。
トハがゲーム会社の次に勤めた会社は、3DCGコンテンツの請け負い制作がメインの仕事でした。
ゲーム会社ではないので、ゲームの開発はしていません。全社員ほぼデザイナーという会社です。
でも、ゲーム会社からゲームの3DCGを作る仕事を請け負うことはよくあります。キャラクターモデル、背景モデル、モーション、エフェクトの制作は実際に請け負っていました。
また、3DCGコンテンツにはゲームだけでなくいろいろあるので、映像系の仕事がきたり遊技機の仕事がきたりVR・AR系の仕事がくることもあります。
そんな下請け会社において、トハが3DCGデザイナーとしてやってた仕事の特徴をまとめるとこんな感じです。
- 作るものの仕様書をまずもらうことがほとんど
- 作るものは決まっているので納期やクオリティが重要
- スケジュールは日数単位でかっちり決められることが多い
挙げた3つの特徴について、順番に見ていきます。
①作るものの仕様書をまずもらうことがほとんど
トハが3DCG制作下請け会社に転職して、まずおどろいたのがこれです。
ちゃんと仕様書がある!作るものの仕様は最初から決まっているのが普通のこと。
3DCGデザイナーが仕事で依頼されてなにか作るとき、仕様書がある方がスムーズに進みます。
特に、会社が他の会社に、あるいはフリーランスデザイナーに仕事を依頼するような場合は、契約内容や制作費用にも関わるためないがしろにはできないアイテムになります。
同じ社内にいるデザイナーに3Dモデル制作を依頼してもお金はかかりませんが、会社として下請け会社に3DCG制作を依頼する場合、必ず契約や費用の話が発生します。
下請け会社にとっても請け負う仕事の内容を正しく把握できないと、必要なスケジュールや人員を確保したり、制作費用の見積もりを出すことができないので困ります。
そんな訳で、下請け3DCG制作の仕事の場合、仕様書は客先から渡されることがほとんどです。
仕様書といっても全国共通のフォーマットがある訳ではないので、まとめ方や内容は相手の会社によって異なります。ざっくりしたものもあれば、事細かく指定があるものもあります。
もらった仕様書がざっくりすぎるとデザイナーの不満を耳にすることもありましたが、トハはそれまで仕様書をもらったことがほぼなかったので、仕様書があるだけですげ~と思ってました。
また、下請け会社に渡された仕様書の内容は、途中で変更になることも比較的少ないです。
下請けに仕事を出すゲーム会社側は、基本的には仕様が決まっていて外部に依頼しやすい仕事から外に出します。下請け会社が請け負う仕事は、不確定要素が多いものはあまりないと思います。
作った3Dモデルが結局ゲームで使われなかった、ということも下請けの仕事ではほぼないです。
(※納品後にモデルが改修されて、製品版では見た目が多少変わってたりすることはあります。)
②作るものは決まっているので納期やクオリティが重要
続きましてはこれです。
作るものは決まっている。仕事のクオリティを維持することと、納期を守ることの両立が大事。
3DCGの下請け制作においては、客先が作ってほしいものはだいたい決まっています。3Dモデルを作る仕事であれば、デザイン画などの資料は客先から渡されます。
また、仕事を請け負うときは、あらかじめ仕事の納期もきっちりめに決められます。つまり、
客先の要望に沿ったものを作り納期内に納める、ということが仕事の重要ポイントになります。
請け負い制作を仕事とする会社の3DCGデザイナーが、仕事で作るもののデザインを考えたり、客先にアイデアを提案したりすることはかなり稀です。
下請けというよりは協力会社の関係にある場合や、下請け仕事をしながら自社オリジナルコンテンツの制作もやっているような会社は別です。
ですが純粋な下請け業務の場合、3DCGデザイナーに求められるのは次のようなことになります。
作ったもののクオリティがものすごく良くても納期に間に合わなかったらまずいし、納期は守れても納めたもののクオリティが客先の要求を満たさない低さ、というのもやっぱりまずい訳です。
ま、もちろん作って納めてハイ終わりではなく、提出した3Dモデルなどは客先のチェックを受け、修正があればその対応をするところまでが仕事の範疇です。
チェックを受けて修正していけば、作ったもののクオリティは必然的にだんだん良くなります。
ただ、あまりに修正が多くて修正対応ばかりに時間を取られていると、次の仕事のスケジュールが圧迫されてきて次の納期を守るのがまた難しくなる、ということにもなります。
③スケジュールは日数単位でかっちり決められることが多い
最後はこれです。
日数単位でスケジュールが決められることが多い。スケジュール日数はお金にも関わる重要要素。
下請け会社の仕事の契約にもいろんな形態があると思いますが、だいたいは期間ベースでの契約か、成果物ベースでの契約が多いと思います。
請け負った仕事が期間ベースでの契約になっているとき、スケジュール日数というのは仕事の見積もり金額や、実際に発生する費用に関わってくる要素になります。
そういう事情もあり、期間ベースで契約している下請けの仕事では、客先に詳細なスケジュールを提示する必要があります。
このため、各デザイナーの仕事のスケジュールが日数単位でかっちり決まってくる訳です。
トハはゲーム会社ではずっとザルスケジュールで仕事していたので、下請け制作のスケジュール感に慣れるまでなかなか苦労しました。
※この話は、別の記事にある3DCG作業の記録は仕事のスケジュール作成に役立つでちょこっと語ってたりします。
下請け制作の仕事では、自分で自分のスケジュールをしっかり管理できていないと、あとで自分が大変な目にあいます。
スケジュールを見て、このままでは間に合わない!となったとき、客先に相談してスケジュールを変更してもらえるようならそうするのが1番いいです。
でもそれが無理な場合は、残業するか、休日出るか、会社に泊まり込んでやるか…
あるいはスケジュールに余裕がある他のデザイナーに手伝ってもらうなどして、なんとかして間に合わせるしかない!という状況になったりします。
所感:ゲームの1要素である3DCGの職人~仕事の種類と数をこなして自分を鍛える
規模は小さくても仕事のクオリティには定評がある、そんな下請け会社に勤めたトハの所感です。
- 社員ひとりひとりが3DCGの職人という感じ
- ゲームを構成する1要素だけ切り取って携わる仕事が多い
- チームでやる仕事という感じは薄め(特にキャラクター制作では)
- ゲーム開発のときと比べれば相談する事は少ない
- 仕事のクオリティとスピードを両立していくのが大変
- 1分野に特化した仕事をしていると知識や技術も特化して身につく
チームで協力して仕事している感じはちょっと薄くて、社員=3DCG職人が集まってそれぞれが仕事しているイメージがあります。
これはトハが主にキャラモデル担当だったため、よりその感じが強かったと思います。大がかりな背景モデル制作では、チームで手分けしてやったりしてました。(キャラの分業はなかった。)
キャラモデラーはそれぞれが担当のキャラを責任もって制作していたので、相談事といえばだいたいスケジュールのことか、クオリティのことか、技術的なことしかありません。
ゲーム会社にいたときのにぎやかさとは打って変わって、職場はかな~り静かでした^^
3DCG制作下請けの会社で働いてトハに起きた1番の変化は、キャラクターのモデリングが以前より格段にうまくなったことだと思います。
下請け業務の場合、無名~有名タイトルのいろんなゲームキャラクターを作ることになります。
さらにスマホゲームなどの場合、1キャラ10日みたいなスケジュール感で仕事することもあって、作ったキャラモデルのバリエーションと数がとにかく増えてきます。
3Dモデルに関する別の記事の冒頭で、3DCG制作の上達に必要なものは
① 数をこなす必要があるもの
② 考え方を理解する必要があるもの
の2種類あるという話をしているんですが、このうちの①が否応なく鍛えられる訳です。
ただ、もし下請け3DCG制作の会社にしか勤務したことがなかったら、ゲーム開発というものの全体像を知る機会はなかったと思います。
作った3DモデルのMayaデータだけ納品して終わりで、ゲーム実機に出力しての確認はできないこともあります。最後まできちんと関わることができなかったときには、一抹のさびしさもあります。
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ちなみに、下請け制作会社には有名タイトルゲームの仕事がくることもちょくちょくあります。
有名タイトルのゲームは開発規模もドでかいので、パブリッシャー1社だけで開発してるようなことは昨今ほとんどありません。たくさんの下請け会社に仕事を出しています。
下請けやってて知ってるゲームの仕事なんかがくるとちょっとテンションも上がりますが、悲しいかな有名ゲームの開発に携わることができても、周りに口外はできないということが多いです。
下請け会社が仕事を引き受けるときは、客先と秘密保持契約というのを取り交わしたりしてて、これによって下請け会社の開発実績としてゲームタイトルを公表できない場合があります。
ゲーム会社のホームページを見たとき、開発したゲームのタイトルが明記されてないことがあるのはこういう理由なんですよ~
個人的にはスタッフクレジットに社名が出たやつは言ってもいいんじゃないか?と思ってますが、トハ個人の考えと社会のルールはまた別なので。><
まとめ:ゲーム開発、制作下請け、得るものも大変さも会社それぞれにある
この記事では、トハ自身に勤務経験がある「ゲーム開発会社」と「3DCG制作下請け会社」の仕事内容について、比較してまとめてみました。
トハが勤めた会社は、どちらも社員数50人以下の小規模な会社なので、もっと大きなゲーム会社・下請け会社には当てはまらないこともたくさんあると思います。
あくまでトハの経験を元にしたものですが、3DCGデザイナーとしてそれぞれの会社でやってた仕事についてまとめると、次のような感じになります。
【 ゲーム開発会社の場合 】
- 作るものの仕様が最初からきっちり決まってることは少ない
- 作るもののコンセプトやデザインを考えるとこから始める
- スケジュールは長期スパンで決まってて要所要所に締め切りがある
- これぞまさにゲーム開発!のイメージ
- 1本のゲームソフトがどうやって形になっていくのか知った
- チームで協力してやる仕事という感じが強い
- 仕事するにはプログラマーやプランナーとの相談が不可欠
- アイデア出しからデザインOKをもらうまでの過程が1番大変
- 仕事内容は広く浅く、身に付く知識や技術も広く浅く
【 3DCG制作下請け会社の場合 】
- 作るものの仕様書をまずもらうことがほとんど
- 作るものは決まっているので納期やクオリティが重要
- スケジュールは日数単位でかっちり決められることが多い
- 社員ひとりひとりが3DCGの職人という感じ
- ゲームを構成する1要素だけ切り取って携わる仕事が多い
- チームでやる仕事という感じは薄め(特にキャラクター制作では)
- ゲーム開発のときと比べれば相談する事は少ない
- 仕事のクオリティとスピードを両立しないときついのが大変
- 1分野に特化した仕事をしていると知識や技術も特化して身につく
同じ「ゲームの3DCGを作る」という仕事でも、ゲーム開発会社と下請け制作会社では、実際にやってる仕事の内容にはちがいがあります。
トハは運よく2種類の会社で異なる仕事を経験できたので、今回改めて比較しまとめてみました。
3DCGデザイナーという肩書きは同じでも、その仕事内容は会社によってもまたちがう。
そのことを、この記事を読んで知ってもらえたならうれしいと思います。
どちらの仕事にも楽しさと大変さがそれぞれあって、仕事を通して身につく知識や技術の種類もちょっとちがう、そのことがうまく伝わっていればこの記事の目標は達成です~^^
職種によってちがう3DCGデザイナーの仕事については、CGデザイナーの仕事って?ゲーム関係の仕事内容と呼び方についてまとめてみたという記事で書いています。興味があればどうぞ~
それから、ゲーム会社の仕事で一番大変だと思うアイデア出しやラフデザインに関して、ゲーム会社就職で引き出しを増やせと言われる理由という記事も書いてます。よければ読んでみてください~
ぜひぜひ~
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